調査研修委員会 主催
「愛知県男女共同参画人材育成セミナー受講者報告会」を開催しました
今年度最初の学習会は、調査研修委員会主催の「愛知県男女共同参画人材育成セミナー受講者報告会」。
学んだことをみんなで共有し、気づきを広げていく機会として開催しました。
「愛知県男女共同参画人材育成セミナー」は、愛知県が毎年行っているもので、男女共同参画について学び、地域での活動にいかす人を育てることを目的としています。県内の市町村や団体から参加者が集まり、講義やグループワークを通して学びを深めます。」
今回の報告会では、2023,2024年度にこの県セミナーに参加した2名の会員に、1年間を通して取り組んだレポートの内容を紹介してもらいました。
1.「女性の活躍という『圧』 令和モデルの自分らしいワーク・ライフ・バランス」
「女性がもっと活躍できる社会を」と言われるようになった今、その言葉の裏にある“期待”が、ときに女性自身へのプレッシャーになってはいないか――そんな視点からの報告でした。
「家庭と仕事を両立している」「バリバリ働く 役職につく」「生き生きとしている」ことが求められる空気感の中で、自由に選ぶはずの人生が、かえって「どちらもやらなければならない」ものに変わってしまっていることに、改めて気づかされます。
発表者自身の経験や、身近に感じている期待と現実のギャップについて語られた内容には、参加者の多くが共感したことと思います。
「活躍」という言葉の中に、誰かを追い込んでしまう可能性があること。
そのことに気づいたとき、社会のあり方や使う言葉の選び方にも、優しさが求められているのだと感じました。
2.「刑法改正はいかに進んできたか~女性に対する性暴力と人権~」
イギリス映画『未来を花束にして』を紹介しながら、女性たちが声を上げ、少しずつ人権を勝ち取ってきた歴史にふれたあと、日本における女性参政権の獲得や性犯罪に関する法律の改正について語られました。
特に印象的だったのは、「性暴力は被害者ではなく、加害者に責任がある」という視点が、ようやく法律に明記されるようになってきたというお話でした。その背後には、被害当事者や支援者の粘り強い訴えがあったことも紹介され、胸が熱くなる思いでした。
普段の生活ではなかなか知る機会の少ないテーマかもしれませんが、実は私たちの暮らしの安心や人権と深く関わっていることを改めて実感しました。
「法律は社会の意識を映す鏡」とも言われますが、その変化をつくってきたのは、ひとりひとりの声なのだと気づかされる、心に残る報告でした。
どちらの発表も、聞く側に「自分はどう感じたか」「地域で何ができるか」を考えるきっかけとなる、とてもよい報告でした。
江南市女性連絡協議会では、こうした学びの機会をこれからも大切にしながら、誰もが生きやすい地域づくりを進めてまいります。